こちらはテニスの王子様・手塚国光 青学部長のお誕生日をお祝いする、期間限定お祭りサイトです
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一年生ジャーナル
「――不二先輩」
「なんだい、越前」
「部室で日直日誌って書いちゃダメなんすか?」
「え?」
不二周助は、傍らに立つ、一年生(ルーキー)を見下ろした。
「昨日、部活のあとに日直日誌を書いてたら、部長に変な顔されたんで」
越前リョーマはそう言うと、FILAのキャップ越しに、不二を見上げた。入部したころより、前髪が少し伸びたようだ。
目前のテニスコートでは、レギュラーの大石と海堂が、試合さながらの気迫でボールを打ち合っている。
「変な顔って、手塚はどんな顔をしたんだい?」
聞き返すと、越前は思い出すふうに、ちょっと考えた。鼻の頭に小さくしわを刻んで、ややあって口を開く。
「えー……っと、ウチの親父が舌を噛んだ時、みたいな?」
「へえ……」
不二は舌を噛んだ手塚を想像して、思わず笑みをかみ殺す。
と、ふと、彼の脳裏を記憶が掠めた。
「……ああそうか。律儀に覚えてるんだな、まったく」
「え?」
「いや、なんでもない。――手塚は多分、自分が一年だった頃を思い出したんじゃないかな。彼もよく部室で書いてたよ」
「そうなんすか?」
「うん」
「でも部長が一年の時って、全っ然想像できないんすけど」
越前は、コートの対岸へ目を向けた。その手塚は、バランスのいい長身にレギュラージャージを着て、厳しい表情でボールの行方を追っている。
越前はためしに一年生の手塚を思い浮かべようとした。のだが……、
「――やっぱムリ!」
絶望的に首を振る後輩に、不二が微(わ)笑(ら)った。
「ひどいな」
そのとき、大石の打球が、シングルスラインぎりぎりに決まった。と同時に、手塚が声を上げる。
「よし、そこまで! ――続いて不二、越前、コートに入れ!」
大石と海堂が軽く一礼をしてコートを出る。越前は指先でキャップのつばをつまむと、チロっと隣へ視線を向けた。
「手を抜くのはナシっすよ、不二先輩」
「さあ、どうしようか」
生意気な一年生(ルーキー)をはぐらかすように、不二はコートへ入っていく。
記憶は自然と、二年前へとさかのぼり始めた。
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